サッカー キック 腰の回転|サッカーの無回転シュートはなぜブレる? 蹴り方を知って武器にしよう

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2010年に南アフリカで行われたサッカーW杯で、サッカー日本代表の選手が「無回転シュート」でフリーキックを決めたシーンを覚えている方も多いでしょう。プロ選手のような無回転シュートを蹴るためには、どのようなコツがあるのでしょうか。
ここでは、無回転シュートがブレる原理やメリット・デメリット、蹴り方のコツなどをご紹介します。

【目次】

■無回転シュートがブレる原理

■無回転シュートのメリット

■無回転シュートのデメリット

・コントロールしづらい

・習得するのが難しい

■無回転シュートの蹴り方のコツ

・ボールの真芯を蹴る

・足を強く速く振り抜く

・助走は真っすぐ取る

・足首を固定する

■無回転シュートの練習方法

■無回転シュートは大きな武器になる蹴り方

■無回転シュートがブレる原理

サッカーボールの蹴り方には、インステップキックやインサイドキック、インフロントキックなどさまざまな種類がありますが、どの蹴り方にしてもボールには縦や横方向への回転がかかります。この回転によりボールの上下で空気抵抗に差が生まれることで、ボールがカーブしたり落ちたりします。

一方で無回転シュートは、その名の通りボールに回転をかけないように蹴り出すシュートです。ボールが回転しないと、ボールの上下の空気抵抗の差が小さくなり、代わりに気流の影響を受けやすくなります。
気流の流れは一定ではないため、その影響を受けた無回転のボールは、右や左に不規則な軌道で変化するようになるのです。

■無回転シュートのメリット

無回転シュートのメリット

無回転シュートはボールが気流の影響によって不規則にブレるため、どんな軌道でどれくらい変化するかは、ボールを蹴った本人ですらわかりません。上手なゴールキーパーほどシュート時の体勢やボールの回転、動きなどから変化を予測しセービングを試みますが、無回転シュートは予測が不可能です。

キーパーの真正面にボールが飛んでしまったとしても、軌道が予測できない無回転シュートをキャッチングで止めるのは困難です。キーパーがパンチングでシュートをはじいたとしても、他の選手が詰めていればゴールに押し込める可能性があるため、高い得点確率を期待できます。

特に距離が長いほど空気の影響を多く受けて変化量も大きくなるので、長距離のフリーキックやロングシュートといった場面で蹴れるようになれば、ストライカーの大きな武器になるでしょう。

■無回転シュートのデメリット

ストライカーの強力な武器になる無回転シュートですが、デメリットもあるため、プロでも頻繁に使用されるわけではありません。無回転シュートを習得する前に、どのようなデメリットがあるのかを理解しておくことが大切です。

・コントロールしづらい

無回転シュートは、ボールを蹴った本人ですら、どのように変化するかを予測できません。軌道を予測できないのは無回転シュートの持つ強みではありますが、狙った所に正確に蹴るのが難しいので、ゴールの四隅を狙うといったコントロール性の高いシュートを打つのは困難です。

また、インパクトが難しく、選手が密集している場所やドリブル中は使えないのも、無回転シュートのデメリットです。短い距離では気流の影響が少なく効果的な変化が起こらないので、使用できる場所は長距離のフリーキックや、スペースが広く空いている時のミドルシュート、ロングシュートなどに限られてしまいます。

・習得するのが難しい

無回転シュートは通常のシュートとは蹴り方が異なります。習得するのが難しく、試合で使いこなせるようになるには相応の練習が必要です。
また、独特な蹴り方や体の使い方をするため、他のプレーに影響が出たり怪我をしたりする可能性も捨てきれません。

■無回転シュートの蹴り方のコツ

無回転シュートの蹴り方のコツ

デメリットもある無回転シュートですが、習得していると相手の不意をつける大きな武器になります。ゴールキーパーがキャッチングしづらいので、枠内にボールを蹴ることさえできれば、高確率で得点に結びつけることができるでしょう。
ここでは、無回転シュートの蹴り方のコツをご紹介します。

・ボールの真芯を蹴る

無回転シュートを蹴るためには、ボールの真芯を正確に捉えることが大切です。ボールの芯を捉えられないと、ボールに回転がかかってしまうので、無回転シュートになりません。ボールの種類によって位置は多少ズレますが、ボールの真ん中を蹴るように心がけましょう。

他のシュートと同様に、無回転シュートもインステップキックで足の甲辺りにボールを当てると、強烈なシュートを放てます。しかし、ボールの真芯を正確にインステップキックでミートするのは難しいです。足のつま先が邪魔になり縦回転をかけやすく、インパクト面も小さいので左右にズレてコントロールがさらに難しくなってしまいます。
インパクトの正確性やコントロールを覚えるために、慣れるまではインサイドキックで練習を行うのがおすすめです。

・足を強く速く振り抜く

無回転シュートは、ドライブシュートのような回転のかかったボールに比べて、スピードが遅くなりがちです。また、無回転シュートの軌道はスピードが速いほどブレも大きくなります。強烈な無回転シュートを蹴るためには、ボールとのインパクトの瞬間にどれだけ足を強く振り抜けているかも重要です。
インパクトを強く速くすることで、ボールに強い力を伝え、真っすぐ押し出せるようになります。

・助走は真っすぐ取る

回転のかかった普通のシュートを打つ場合、ボールを蹴る足はフォロースルーをして振り抜きますが、この蹴り方だと足が円のような軌道を描き、ボールに回転がかかってしまいます。
無回転シュートの際は、ボールを蹴る方の足が真っすぐ動くように意識してください。足を振り抜かず、インパクトの瞬間に止めるようなイメージを持つことが大切です。

直線で足を振り抜き、ボールをしっかりと押し出せるように、助走はできるだけ真っすぐにするようにしましょう。ただし、真っすぐ助走を取ると蹴りづらさを感じることもあります。蹴る側の足のコントロールなどで真っすぐにインパクトすることもできるため、助走は必要に応じて取り入れてみてください。

・足首を固定する

無回転シュートは、蹴り出すのではなく押し出すような蹴り方になります。ボールを足に当てたら、ボールにできるだけ長く足を接触させて押し出せるようにしましょう。
インパクトの際は、足の向きが変わらないように足首を固定したまま蹴るのがコツです。足の指を丸めておくと、足に力が入るため固定しやすくなります。

また、蹴り足だけでなく体全体を使って、ボールを押し出すイメージを持つのも大切です。蹴り足と軸足を一緒に前に運ぶイメージで蹴ることを心がけてください。

■無回転シュートの練習方法

無回転シュートの練習方法

無回転シュートを習得するためには、コツを踏まえたうえでボールの真芯を打ち抜けるように、シュート練習を繰り返すことが大切です。シュート練習だけでなく、フォームチェックを行ったり、足を速く振り切れるように筋力トレーニングを取り入れたりするのも良いでしょう。

ただし、無回転シュートは通常の蹴り方とは異なるため、体に負担がかかります。練習のやり方や量によっては怪我につながる恐れがあるので、1日何本までといった制限をつけて、無理のない範囲で練習を行うようにしてください。

■無回転シュートは大きな武器になる蹴り方

ボールの軌道が予測できない無回転シュートは、習得していると距離があるフリーキックやロングシュートの際の大きな武器になります。ただし、普段とは異なる蹴り方や体の使い方をするシュートで、体に負担がかかる恐れがあるため、取り入れる際は注意が必要です。
ここぞという場面で無回転シュートが使えるように、無理のない範囲で練習してみてはいかがでしょうか。